하이쿠
외국어를 제대로 할 줄 아는 것이 하나도 없어서 불편한 점이 많지만, 불편하다기보다 가장 아쉬울 때는 외국어로 된 글을 읽지 못할 때다.
일어도 잘 할줄 알면 하이쿠를 읽어볼 수 있을텐데 전혀 하지 못하니 번역된 것밖에 읽지 못한다.
훗날 일어를 아주 잘 아는 친구가 생기면 물어볼까 해서 인터넷에 떠돌아다니는 것을 퍼둔다. 시를 번역해줄 정도가 되려면 일어와 국어를 둘 다 아주 잘 해야 할 것 같은데 그런 친구가 생길지는 모르겠다.
春の句
1 山路來て何やらゆかしすみれ草 松尾芭蕉
2 古池や蛙とびこむ水の音 松尾芭蕉
3 春雨や蜂の巣つたふ屋根の漏り 松尾芭蕉
4 行く春や鳥啼なき魚の目は泪 松尾芭蕉
5 雲雀より空にやすろふ峠かな 松尾芭蕉
6 草臥れて宿かる頃や藤の花 松尾芭蕉
7 春の海ひねもすのたりのたりかな 与謝蕪村
8 菜の花や月は東に日は西に 与謝蕪村
9 菜の花や昼ひとしきり海の音 与謝蕪村
10 春雨や物語行く蓑と傘 与謝蕪村
11 雪解けて村いつぱいの子供かな 小林一茶
12 我と來て遊べや親のない雀 小林一茶
13 やせ蛙負けるな一茶これにあり 小林一茶
14 雀の子そこのけそこのけ御馬が通る 小林一茶
15 あれ梅といふまに間がる小舟かな 小林一茶
16 梅一輪一輪ほどの暖かさ 服部嵐雪
17 赤い椿白い椿と落ちにけり 河東碧梧桐
18 校塔には遠き日や卒業す 中村草田男
19 初つばめ父子に友の來てゐる日 加藤楸邨
20 眼にあてて海が透くなり桜貝 松本たかし
21 青々と空を残して蝶分かれ 大野林火
22 を待つ大路の春をうたがはず 石田波鄕
23 高々と蝶越ゆる谷の深さかな 原石鼎
24 時計屋の時計春の夜どれがほんと 久保田万太郞
25 昼蛙どの畦のどこ曲うか 石川桂郞
26 咲満ちて庭盛り上がるさくら草 山口青邨
夏の句
1 五月雨を集めて早し最上川 松尾芭蕉
2 六月や峰に雲おく嵐山 松尾芭蕉
3 夏草や兵どもが夢の跡 松尾芭蕉
4 閑さや岩にしみ入る蝉の声 松尾芭蕉
5 草の葉を落つより飛ぶ蛍かな 松尾芭蕉
6 夕立や草葉を掴む村雀 与謝蕪村
7 夏川を越すうれしさよ手に草履 与謝蕪村
8 牡丹散つて打ち重なりぬ二三片 与謝蕪村
9 五月雨や大河を前に家二軒 与謝蕪村
10 鮎くれて寄らで過ぎ行く夜半の門 与謝蕪村
11 蟻の列雲の峰より続きけん 小林一茶
12 青梅に手をかけて寝るかわずかな 小林一茶
13 蟬鳴くやつくづく赤い風車 小林一茶
14 やれ打つな蠅が手をすり足をする 小林一茶
15 目には青葉山ほととぎす初かつお 山口素堂
16 市中は物の匂ひや夏の月 野沢凡兆
17 夏嵐机上の白紙飛トびつくす 正岡子規
18 青蛙おのれも塗りたてか 芥川龍之介
19 夏の川赤き鉄鎖リの端浸たる 山口誓子
20 ピストルがプールの硬き面にひびきき 山口誓子
21 引張れる糸直ぐや甲虫 高野素十
22 万綠の中や吾子の歯生えそむる 中村草田男
23 こんこんと水は流れて花菖蒲 臼田亜浪
24 算術の少年しのび泣けり夏 西東三鬼
25 雀らも海かけて飛べ吹流し 石田波郞
26 一つづつ分けて粽の我になし 石川桂郞
秋の句
1 荒海や佐渡に横たう天の川 松尾芭蕉
2 名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉
3 物言へばくちびる寒し秋の風 松尾芭蕉
4 秋深隣は何をする人ぞ 松尾芭蕉
5 温泉の底にわが足を見る今朝の秋 与謝蕪村
6 明月や今朝見た人に行き違ひ 与謝蕪村
7 昼飯をぶらさげてゐる案山子かな 小林一茶
8 石仏だれが持たせし草の花 小林一茶
9 秋の夜や障子の穴が笛を吹く 小林一茶
10 上行くと下來る雲や秋の空 野沢凡兆
11 朝顔に釣瓶とられて貰ひ水 加賀千代女
12 あかとんぼ筑波に雲もなかりけり 正岡子規
13 柹食へば鐘が鳴るなり法隆寺 正岡子規
14 首上げておりおり見るや庭の萩 正岡子規
15 糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな 正岡子規
16 おりとりてはらりとおもきすすき 飯田蛇笏
17 くろがねの秋の風鈴鳴りにけり 飯田蛇笏
18 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 水原秋桜子
19 靜かなる力満ちゆきばつた跳ぶ 加藤楸邨
20 親よりも白き羊や今朝の秋 村上鬼城
21 金剛の露一粒ヒや石の上 川端茅舍
22 露の玉ありたじたじとなりにけり 川端茅舍
23 とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな 中村汀女
24 あかとんぼ葉末にすがり前のめり 星野立子
冬の句
1 初しぐれ猿も小蓑をほしげなり 松尾芭蕉
2 初雪や水仙の葉ハの撓むまで 松尾芭蕉
3 旅に病んで夢は枯野をかけめぐる 松尾芭蕉
4 しぐるるや鼠の渡る琴の上 与謝蕪村
5 戸に犬の寝返る音や冬籠り 与謝蕪村
6 冬川や仏の花の流れ去サる 与謝蕪村
7 雪折れも聞えて暗き夜なるかな 与謝蕪村
8 うまそうな雪がふうはりふはりかな 小林一茶
9 大根引ヒき大根で道を敎へけり 小林一茶
10 つく羽根を犬がくはへて參りけり 小林一茶
11 これがまあ終のすみかか雪五尺 小林一茶
12 初雪や今ゆく里の見えて降フる 小林一茶
13 団栗のともに掃かるる落葉かな 正岡子規
14 いく度も雪の深さを尋ねけり 正岡子規
15 仏壇の菓子美しき冬至かな 正岡子規
16 木枯しや海に夕日を吹き落とす 夏目漱石
17 冬蜂の死にどころなく步きけり 村上鬼城
18 スケートの紐結ぶ間もはやりつつ 山口誓子
19 海を出て木枯らし帰るところなし 山口誓子
20 咳の子のなぞなぞ遊びきりもなや 中村汀女
21 寒雷やぴりりぴりりと真夜の玻璃 加藤楸邨
22 降る雪や明治は遠くなりにけり 中村草田男
23 水枕がばりと寒い海がある 西東三鬼
24 冬薔薇赤く咲かんと黒みもつ 細見綾子